薬味として、お料理にちょっとだけ添えられている「ミョウガ」
野菜の中ではどちらかというと脇役で、「独特の味と香りが苦手だからよけちゃう・・・」という方も多いかもしれませんね。
今回のブログは、そんなミョウガの名誉を挽回すべく、意外と知らないミョウガの健康パワーについて熱く語っていきます!!
「ちょっと変わった味のするただの薬味」の位置づけが、あなたの中で変わるかもしれません・・・。
うだる暑さでバテバテの身体はミョウガが助けてくれる!?
ここ最近の夏の暑さは、本当に身体にこたえますね。
ジメジメした梅雨が終わったと思ったら、すぐに焦げるような灼熱の暑さがやってきます。
きっと、そんなうだるような気候に「夏はなんだか身体の調子が狂う・・・」という方も多いはず。
6月~10月の暑い時期に旬を迎えるミョウガは、そんなバテバテの身体にパワーを吹き込んでくれます。
あの独特の香りの正体は「αーピネン」という成分で、食用増進・消化促進・血行促進・内臓の働きアップ・眠気覚ましの効果が。
また、発汗作用もあるため、身体の中にこもった熱も下げてくれます。
これだけでも相当、夏バテ対策に期待を寄せられる野菜だということが分かりますね。
でも、ミョウガの実力はそれだけじゃありません。
噛みしめたときに感じる、あの独特の辛いような・苦いような味。
あの味は「ミョウガジオール」と「ミョウガトリオール」という成分からなっており、この2つは強力な抗菌作用があります。
つまり、夏風邪予防もミョウガの守備範囲内だということです。
※他にも、月経不順や月経痛緩和、不眠症にも良いと言われています。女性にとって心強い野菜ですね!
小さなお子さんにはまだまだ「大人の味」かもしれませんが、こんな知られざる効果があると分かったら、ミョウガのことをちょっと見直したくなりませんか?
生まれは古来の中国、でも食べられているのは日本だけ!?
※ミョウガの酢味噌和え
ミョウガの発祥は古来の中国と言われており、3世紀末の書物「魏志倭人伝」にも登場します。
日本でも平安時代の書物にすでにミョウガが取り上げられており、古くから食用にされていたことが分かります。
中国古来の自然哲学「五行説」では、ミョウガは五味【酸・苦・辛・甘・鹹(塩辛い)】のうち「苦」に分類されており、利尿・消炎・解毒・解熱・鎮静に効果が。
そして、感情・意識・思考・循環器が弱っていると欲する味であると言われていました。
αーピネンやミョウガジオールなどといった成分が分からなくても、昔の人はミョウガのパワーを理解していたのですね。
ですが今では、ミョウガを食べているのは日本だけなんだとか。
なんだかもったいない気もしますが、せっかくミョウガを食べる文化の国にいるのであれば、思う存分恩恵を受けたいですね!
ただしミョウガは食べ過ぎると、熱の冷ましすぎによる身体の冷えを招くことがあります。
これはどんな食材でも言えますが、「〇〇だけ食べていれば大丈夫!」なんて偏りは禁物です。
ミョウガはいつも通り、薬味としてさりげなく口に運ぶのがベストなのかもしれませんね。